日本のIR誘致が決まり、2025年頃の開業に向けてカジノディーラーを目指す人が急増しています。
華やかなイメージのカジノディーラー職ですが、その給料事情が気になるという方も多いのではないでしょうか?
今回は海外カジノリゾートにおける給料の実例を紹介しながら、カジノディーラーが貰える収入の実態に迫ります。
Contents
ずばりカジノディーラーの給料は高い!
カジノディーラーの年収
はじめに結論からお伝えすると、カジノディーラーの年収は日本人の平均年収と比べても高い水準にあります。
具体的には、カジノディーラーの平均年収は約460万円となっています。これは米国の就職情報サイトglassdoorより、業界の口コミデータより算出されています。
以下をご覧ください。
左側の表記が年収で42,782ドル、すなわち1ドル108円で計算すると年収462万円となります。
日本人の平均年収が約420万円ですから、カジノディーラーはそれ以上の待遇が得られる職業と言えます。
※カジノディーラー職にはスーパーバイザー(フロアパーソン)も含まれます。
さらに、業界としてカジノディーラーの平均年齢は低く、いずれマネージャークラスへと昇格することで年収は跳ね上がります。したがってキャリア全体で見ると、実は日本の大企業にも匹敵する高給取りというのが実態となっています。
内訳は時給+チップ収入
カジノディーラーの収入は次の2種類に分けられます。
- 時給収入
- チップ収入
時給収入は日本のアルバイトと似たような時給制による収入です。これが固定給となります。
これに、チップによる収入が加わります。カジノでは、ゲストがディーラーへのお礼としてチップをくれることが一般的です。これが変動的な給料としてカジノディーラーの懐に入ります。
中には、お金持ちのVIPが大勝ちできたお礼として何百万円ものチップを一度にくれることもあります(大きいカジノではよくあることです)。
ただ、これはディーラー個人に還元されるわけではなく、カジノ部門全体でチップを集計し、1人あたりに割り戻した額が平等に支給されます。
したがって、ある意味実力に関係なく安定的にチップ収入が入るので、まだ経験が浅いうちでも安心して働くことができます。後々経験を積んだら、自分がチップを稼いでカジノに貢献すれば良いのです。
ちなみに、年末年始や中国の春節にあたる時期がカジノ業界のかきいれどきにあたります。実際は、季節によってチップ収入が変動するようなイメージが近いかもしれません。
カジノディーラーの給料実例3選
それでは、実際に有名カジノリゾートで働いているカジノディーラーの給料事情を覗いてみましょう。
ここでは以下3つの大手運営企業における実例をご紹介します。
- ペン・ナショナル・ゲーミング
- シーザーズ・エンターテインメント
- ウィンスター・ワールド・カジノ
さっそく見てみましょう。
ペン・ナショナル・ゲーミングの収入例
ペン・ナショナル・ゲーミング(Penn National Gaming)は、米国とカナダでカジノ等のエンターテインメント施設を43ヶ所で運営している実績のある企業です。
こちらのカジノディーラー職の方の口コミによると、平均年収は約46,000ドルです。日本円に換算すると年収約500万円となります。
中央の円グラフ内にある数字が時給収入とチップ収入を合わせたトータルの年収です。
こちらのカジノディーラー職には、スーパーバーザーという主任に近いポジションも含まれているのでやや高めの年収が算出されています。
シーザーズ・エンターテインメントの収入例
シーザーズ・エンターテインメント(Caesars Entertainment)も、全米各地でカジノホテルを運営している企業です。ラスベガスにあるシーザーズ・パレスはとても有名で、カジノ通で知らない人いないホテルです。
カジノディーラーの中でもキャリアを積んだ実力派が集まる企業ですが、その給料事情はどうなっているのでしょうか。
以下、シーザーズ・エンターテインメントのカジノディーラー職における給料データです。
これによると平均年収は45,000ドル、すなわち年収約490万円ほどであることが分かります。
さすが大手ということもあり、高い平均年収を維持しています。
ウィンスター・ワールド・カジノの例
ウィンスター・ワールド・カジノ(WinStar World Casino)は、アメリカはオクラホマにある全米最大クラスのカジノリゾートです。
企業ではなくリゾート単体ですが、その給料データがありましたのでご紹介します。
平均年収は44,000ドル〜48,000ドル、日本円にすると年収480万円〜520万円になります。
全米最大クラスのカジノということもあり申し分ない収入です。
ただ、もちろんこれら有名企業への就職は誰しも簡単にできるわけではありません。スクールの紹介等がない場合は、まずは街の中規模カジノで修行を積んでから有名カジノリゾートに転職していくのが一般的です。
マネージャーに昇格で1,000万越えも可能
カジノディーラーのキャリアステップ
カジノディーラーのキャリアステップは大きく6段階に分かれています。以下の6つです。
- ディーラー
- スーパーバーザー
- ピットマネージャー
- シフトマネージャー
- ゲームマネージャー
- ゼネラルマネージャー
図で表すと下のような階層状になっています。
階層の上にいくほど人数が少なく、責任のあるポジションです。
このように、カジノディーラー職はカジノリゾートにおいてはエントリーポジションです。経験を積み、管理能力も認められることで上のマネージャー職へと昇格していきます。
このマネージャークラスになると年収は1,000万円を超えるケースも少なくありません。
※各ポジションについての説明は別途下の記事にまとめていますのでご参考ください。
マネージャークラスの年収
それでは実際の口コミデータをもとに、マネージャークラスの年収を確認してみましょう。
はじめに、まとめるとこのようになります。
- ピットマネージャー:年収790万円
- シフトマネージャー:年収790万円
- ゲームマネージャー:年収880万円
- ゼネラルマネージャー:年収1,180万円
あくまでこれは平均値なので、企業や経験年数、売上によって上下します。
ピットマネージャーよりもシフトマネージャーの方がランクは上ですが、平均すると給料に大きな差は出ていないようです。※実際は差がある場合も多々あります。
中には、下の例のようにピットマネージャーで年収1,280万円ほど貰えるケースもあります。
※日本円の年収1,280万円は、年収116,000ドル×1ドル110円で算出
これはIR運営企業大手MGMリゾーツのピットマネージャーの収入例です。MGMリゾーツは大阪IRの運営企業となることが実質的に決定しています。
このように、マネージャークラスに昇格すると年収1,000万円越えも十分可能となっています。
まとめ
カジノディーラーの給料事情について、実際の例を交えながらご紹介いたしました。
内容をまとめます。
- 結論:
カジノディーラーの給料は日本人の平均水準に比べて高い - 平均年収:
– ディーラー:500万円
– スーパーバイザー:500万円
– ピットマネージャー:790万円
– シフトマネージャー:790万円
– ゲームマネージャー:880万円
– ゼネラルマネージャー:1,180万円
気になっていた方は、参考にしていただけたら嬉しいです。
もちろん、収入が全てではありません。カジノディーラーの醍醐味はゲストの華やかな時間を演出し、心から楽しんでいただけることにあります。
その上で、収入を多く得られることは素晴らしいことです。心も豊かになり、ゲストに最高のおもてなしを提供できるでしょう。
カジノディーラーは仕事のやりがいと待遇面の魅力を両立した職業と言えそうです。
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