日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、世界にはIR(統合型リゾート)を運営する総合エンターテインメント企業が数多く存在します。
MGMリゾーツ・インターナショナルもその1つです。
いち早く日本のIR誘致に向けて活動を開始し、大阪IRの運営権を実質的に獲得しました。
今回はそんなMGMリゾーツにフォーカスを当てて、どんな企業なのかといった基本的なことから、どのような職種があり待遇はどの程度のものなのかといった内容までご紹介していきます。
Contents
ラスベガスに本社を置くIR運営企業
MGMリゾーツの基本情報
MGMリゾーツ・インターナショナルは、本社をカジノリゾートの本場ラスベガスにおき、世界中に28ものリゾートを構えるエンターテインメント企業の代表格です。
その年間の売上は1兆円以上で、顧客のデータベースは6,500万人以上にもなります。
日本法人も設立しており、日本MGMリゾーツとして東京と大阪に拠点を構えています。
日本のIR参入に向けて本気で準備をしてきていることが分かります。
さて、そんなMGMリゾーツ・インターナショナルの基本情報をまとめると次のようになります。
企業 | MGM Resorts International |
---|---|
本社 | Las Vegas |
CEO | James J. Murren ( ジェームス J. ムーレン) |
年間売上 | 約1兆円以上 |
従業員数 | 78,000人以上 |
リゾート施設数 | 28カ所 |
ホテル客室総数 | 48,000室以上 |
施設内店舗数 | 約750店舗 |
ものすごい従業員数ですが、数だけではありません。MGMリゾーツではダイバーシティを大切にしており、国籍はばらばらです。
また半数以上が女性従業員で、管理職についても約45%が女性で構成されています。
さらには、ハンディキャップのある人の採用も積極的に行なっています。
多種多様な人種が集まり、1人1人を尊重しながら活動をしている優良企業と言えそうです。
MGMリゾーツが手がけたIR
実際に、MGMリゾーツが運営しているIR(統合型リゾート)をご紹介します。
以下のMGMリゾーツな有名なIRの例です。
- ベラージオ
- アリア
- MGMグランド
- MGMグランド・マカオ
ベラージオはラスベガスの街のアイコン的な存在で、宿泊客でなくても噴水ショーの前で足をとめる人が大勢います。
カジノリゾートに行ったことがない人でも、この噴水ショーの映像を見たことある人は多いのではないでしょうか。それくらいリゾート業界の代名詞となっています。
ベラージオについては、別の記事で解説していますので合わせてご覧ください。
現在は主にラスベガス、次いでマカオに注力してIRを運営しているようです。今後はさらに、日本に大規模投資をしていくと予想されています。
日本では大阪IRを運営
大阪IRの運営企業となることが実質確定
2020年2月、大阪IRの運営企業の公募が行われ、MGMリゾーツとオリックスの共同チーム1社のみの応募という結果になりました。
これにより、実質的にMGMリゾーツが大阪IRの運営企業になることが決まりました。
他にも大阪IR参入に向けて準備を進める企業はいくつかありましたが、応募前に撤退を決断したようです。これは、後からIR誘致を表明した横浜に移行した企業が多かったこと、大阪IRについてはMGMリゾーツが早くから準備を整えており優勢だったことが大きな理由です。
MGMリゾーツは日本型IRの創造を目指しています。日本型IRとは、地域社会に根ざしたリゾート地となり、日本の文化を発信する拠点となるようなIRです。
IRからの送客により、周辺観光地も潤うようなしくみを整えていく。これにより、経済効果を関西圏・日本全体に波及させることを目標にしています。
日本MGMとオリックスの共同チームで運営
今回、大阪IRへの応募は日本MGMリゾーツとオリックスの共同チームとして行われました。
オリックスといえば関西で不動産やエンタメ施設を数多く運営している企業です。大阪に本社を持ち、関西エリアに強固な企業ネットワークを有しています。
お互いに強みを持つ2企業がタッグを組んだのは合理的な決断だと言えます。それぞれの強みは以下の通りです。
- MGMリゾーツ:IR開発・運営に強み
- オリックス:大阪・関西の不動産&企業ネットワークに強み
MGMのIR運営ノウハウと、オリックスの関西ネットワークは最強のコンビネーションです。大阪にとっては、非常に心強い運営チームとなるでしょう。
大阪IRについてはこちらでも詳しくまとめています。大阪IRへの関心がある方はこちらもチェックしてみて下さい。
MGMリゾーツの職種や年収は?
統合型リゾーツができると多くの雇用が生まれます。イギリスのオックスフォード・エコノミクスの調査によると、大阪IRの開業に伴い26,000人の直接雇用と51,500人の間接雇用が生まれると報告されています。
それでは、日本MGMリゾーツでは大阪IR開業に伴いどのような職種を募集するのでしょうか。
以下、求人が予想されている職種例です。
- カジノディーラー
- ホテルマン・ホテルウーマン
- アーティスト
- ダンサー
- MICE施設スタッフ
- 経営企画
- エンジニア
- 経理
- 営業
- 広報
- マーケティング
1つの大企業が生まれるわけですから、上のような色々な職種で求人が出るでしょう。
中でもカジノ部門のカジノディーラー職の知識・スキルは、IR(統合型リゾート)で働く上でベースとなる内容です。
一般的なIR企業では、多くの社員がまずはカジノ部門の担当からキャリアをスタートさせます。その上で、マーケティングや広報、営業部門などに異動して活躍するというのがロールモデルとなっています。
また、IR企業は待遇も非常に恵まれています。例えば、カジノ部門のキャリアステップごとの年収は以下の通りです。
- エグゼクティブマネージャー:年収約1,500万円
- シフトマネージャー:年収約630万円
- ディーラー:年収約430万円
※米国の就職情報サイトGlassdoorのデータより円換算・年収ベースに再計算したものです。
さうが外資系企業ということもあって、日本の大企業並かそれ以上の待遇が期待できそうですね。
あらかじめ、カジノディーラーの知識を習得しておくことが1つの近道になるかもしれません。興味のある方は、引き続き求人情報にも注目してみて下さい。
まとめ
ラスベガスやマカオでいくつものIR運営実績があり、日本では大阪IRの運営も担うことになったMGMリゾーツ・インターナショナルについてご紹介いたしました。
ポイントをまとめると次のようになります。
- MGMリゾーツは世界28ヶ所でIRを運営しているラスベガスの超有名企業
- 日本では大阪IRを運営予定
- カジノディーラーをはじめとした高待遇の求人に期待
IR Workerでは、今後もMGMリゾーツによる具体的なIR運営計画や求人などの最新情報をキャッチしていきます。
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