カジノに行ったらまずどのゲームをプレイしますか?
ブラックジャックと答える人も多いのではないでしょうか。
ブラックジャックはその緊迫感や戦略性の高さから、多くの日本人に親しまれているゲームの1つです。
この記事では、実際のカジノでプレイされているブラックジャックの基本的なルールと遊び方をご紹介したいと思います。
Contents
ゲームの目的
ブラックジャックにおけるプレイヤーの目的はディーラーを倒すことです。
ディーラーよりも強いハンドを作ることでディーラーを倒し配当を得ることができます。
ブラックジャックでは1つのテーブルに6名程度のプレイヤーが参加でき、それぞれがディーラーと戦う形式になっています。
※ハンド:プレイヤーやディーラーに配られる手札のこと
カードの数え方
ブラックジャックにおけるカードの数え方は以下の通りです。
- 2〜10はそのままの数字としてカウント
- J, Q, Kは10としてカウント
- Aは1もしくは11としてカウント
特に下の2つはブラックジャック特有の数え方になります。
J, Q, Kはフェイスカードと呼ばれ、全て10に換算します。
Aはプレイヤーが1としてカウントするか11としてカウントするか選択できることが特徴です。
なお、ハンドがAとフェイスカードあるいはAと10の組み合わせになった時、そのハンドをブラックジャックと呼びます。これはこのゲームで最強のハンドとなり、勝つと配当も通常の1.5倍となります。
また、ハンドはその性質によって以下の2つに分けられます。
- ソフトハンド:Aを含み、合計値が選べる状態のハンド
- ハードハンド:合計値が1つに定まっている状態のハンド
例えばハンドがA・7の場合、合計は8or18となるためソフトハンドに部類されます。この時、このハンドはソフト18と呼ばれます。
またハンドがA・7・Kとなった場合、合計値は18となりとなります(Aを11と換算するとバーストしてしまうため)。このようなハンドをハードハンドと呼び、この場合はハード18と呼びます。
同様に、 ハンドがQ・9の場合は合計値は19となり、ハード19となります。
勝敗の決まり方
ブラックジャックのプレイヤーの結果は、勝ち・負け・引き分けのいずれかです。
それぞれどのように決まるのかみていきましょう。
勝ち
プレイヤーは配られたハンドをもとに、状況に応じてカードを追加(ヒット)していきます。
その結果、以下の結果になったときプレイヤーの勝ちとなります。
- プレイヤーのハンドが21を超えない範囲でディーラーより強かったとき
- ディーラーがバーストしたとき
※バースト:ハンドの合計が22以上になること
負け
以下の場合、プレイヤーの負けになります。
- プレイヤーのハンドが21を超えない範囲でディーラーより弱かったとき
- プレイヤーがバーストしたとき
なおプレイヤーがバーストした場合は、その後のディーラーのハンドに関わらずその時点で負けが確定となります。
引き分け
プレイヤーとディーラーのハンドの合計が同じ場合、引き分けとなります。
この時、ベット額はプレイヤーに返還されます。
※ブラックジャックでは引き分けのことをプッシュと言います
配当
ブラックジャックでプレイヤーが勝つとベット額に応じて配当が支払われます。
まとめると下のようになります。
- BJで勝ち:ベット額の2.5倍
- BJ以外で勝ち:ベット額の2倍
- 負け:配当はなし
※BJ:Black Jack(ブラックジャック)の略称
ゲームの流れ
プレイヤーとディーラーにカードが2枚ずつ配られる
上のように、まずはプレイヤーとディーラーそれぞれにカードが2枚ずつ配られます。
この時、プレイヤーのカードは両方表向きになっているのに対し、ディーラーのカードは1つだけ表向きになっている状態となります。
ディーラーの表向きのカードをアップカード、裏向きのカードをホールカードと呼びます。
プレイヤーが先行でヒットorスタンド
プレイヤーは先行で、以下の選択をします。
- ヒット:カードを追加するヒット
- スタンド:カードを追加せずハンドを確定させる
プレイヤーはハンドの合計が21を超えてバーストしない限り、何回でもヒットすることができます。スタンドを選択した場合は、ディーラーのターンに移行します。
※バーストした場合、その時点でプレイヤーの負けとなります。
※合計が21となった場合(BJの場合含む)は自動的にスタンドとなります。
ディーラーが後攻でヒットorスタンド
プレイヤーのターンが終わったら、ディーラーはホールカード(裏向きのカード)を表にします。
その上でプレイヤー同様ヒットもしくはスタンドを選択します。この時、ディーラーは以下のルールに従ってヒットorスタンドをすることが決められています。
- ハンドの合計が17以下:ヒットする
- ハンドの合計が17以上:スタンドする
※ソフト17の場合はヒットします。
このように、ディーラーはハンドの合計に応じて機械的にヒットorスタンドを選択します。
ハンドの合計が21を超えてバーストした場合は、その時点でディーラーの負けが確定しプレイヤーの勝ちとなります。
ハンドの合計で勝敗を決定
プレイヤーとディーラーがヒットorスタンドの選択を終えてハンドの合計が確定すると、より合計が大きい方の勝ちとなり勝負が決まります。
上のケースでは、プレイヤーの合計(=21)>ディーラーの合計(=18)なのでプレイヤーの勝利です。
なお、合計が同じ場合は引き分け(プッシュ)となります。
プレイヤーのオプション
ブラックジャックではプレイヤーはいくつかのオプションを選択できます。
まとめると以下の通りです。
- ヒット
- スタンド
- ダブルダウン
- スプリット
- インシュアランス
- イーブンマネー
- サレンダー
これらオプションを活用することでブラックジャックの醍醐味である戦略性が生まれてきます。ぜひ覚えて実際のゲームでも活用してみて下さい。
ヒット
カードを追加することです。
ハンドシグナルは手でテーブルを軽く叩くことです。
※ハンドシグナル:実際のカジノでディーラーにオプション内容を伝えるためにする手を使った合図
スタンド
カードを追加せずハンドを確定させることです。
ハンドシグナルは、手のひらを下にして左右に軽く振ります。
ダブルダウン
ベット額を倍にする代わりにカードをあと1枚だけ追加することです。
ベット額を倍にするので、勝った時の配当も倍になります。プレイヤーが勝てる可能性が高いと感じたここぞという時に使うオプションと言えます。
では実際にどんな時にこのダブルダウンを使うのでしょうか?
基本的には、プレイヤーがバーストする可能性が低いかつディーラーがバーストする可能性が高い時に使います。
具体的には、プレイヤーのハンドが10以下の時でかつディーラーのアップカードが弱い(2~6の数字)の時です。
これは後にご紹介するベーシックストラテジーのチャートにも表されているので、余裕のある方はそちらもご確認下さい。
スプリット
始めに配られたハンドがペアであった時、それぞれを独立のハンドに分けることができるオプションです。スプリットをする際はベット額を倍にする必要があります。
※ダブルダウンと併用可
※Aのペアをスプリットする場合はブラックジャックにはならない
これも基本的にはディーラーのアップカードが弱い時に使うオプションです。
例えば、プレイヤーの始めの2枚が10・K、ディーラーのアップカードが5のような場合はチャンスです。
ディーラーはバーストする可能性が高いのでスプリットを選択し、状況に応じてダブルダウンも併用しながら高配当を目指します。
インシュアランス
ディーラーのアップカードがAの時、ディーラーのハンドがブラックジャックであることにかけるオプションをインシュアランスと言います。
インシュアランスは保険という意味で、文字通りディーラーがブラックジャックだった場合に対して保険をかけるようなオプションになります。
ディーラーのハンドの結果によって、以下の通りゲームが進行します。
- BJだった場合:インシュアランスベットの2倍のリターンを得られる(倍数はテーブルによって異なる)
- BJでなかった場合:インシュアランスベットは回収され、そのまま通常通りゲームが進行する
ピンチをチャンスに変えられるということで、当たると盛り上がるオプションの1つです。
ただし後ほど紹介するベーシックストラテジーにおいては、インシュアランスの活用は期待値が低く使わない方が良いとされています。
期待値をとるか盛り上がりをとるかで選択が分かれるオプションです。
イーブンマネー
プレイヤーのハンドがブラックジャックで、かつディーラーのアップカードがAの時、対戦を行わずベット額と同額の配当を受けとるオプションをイーブンマネーと言います。
この時、通常のブラックジャックで勝った場合の2.5倍の配当よりも少なくなる点には注意しましょう。
レアなケースですが、確実に2倍の配当を得るという選択ができるのでベット額が大きい時などは重宝します。イーブンマネーを使わなければ、引き分けになるリスクを取りながら2.5倍の配当を目指すかたちになります。
ただし、こちらもベーシックストラテジーでは推奨されていないオプションとなっています。多少のリスクは取って、2.5倍の配当を目指す方が期待値は高いようです。
サレンダー
ハンドを降りる代わりにベット額の半分を返してもらうオプションです。
通常は始めの2枚が配られた時点でディーラーから「Surrender?」とサレンダーをするかどうか確認が入るので、する場合はここで意思表示をしましょう。
ハンドシグナルは片手で左から右へ線を引く仕草です。
これは自分のハンドが弱く、ディーラーのアップカードが強い場合には有効なオプションです。例えば自分のハンドがJ・6で合計16、ディーラーのアップカードがKの時、プレイヤーは負ける確率が高いためサレンダーを使いベット額の半分を守る戦略がとれます。
なお、カジノによってはサレンダーのオプションがないところもあるので始めに確認しましょう。
ゲームの例
それでは実際のゲームの例を見てみましょう。
ここではディーラー1人に対してプレイヤーが3人参加しているテーブルを想定してご説明します。
まずは、各プレイヤーがチップを所定の位置におきベットします。
ベットが終わると、ディーラーから各プレイヤーに2枚ずつカードが配られます。
ここで、プレイヤー③のハンドはA・Kで合計が21となりブラックジャックとなります。ディーラーのアップカードは9でブラックジャックになる可能性がないので、この時点でプレイヤー③は勝ちが確定しベット額に対して2.5倍の配当が支払われます。
その後、ディーラーからプレイヤーにサレンダーの意志確認が行われます。ここではサレンダーをするプレイヤーはいないので先に進みます。
次に、プレイヤーのターンに入ります。
プレイヤー①はハンドの合計が8で、ヒットを選択。Qを引いて合計が18となったのでスタンドを選択しました。
次にプレイヤー②がアクションします。ハンドの合計が13で、プレイヤー②はヒットを選択。9を引いたのでハンドの合計は22となりバーストとなります。
この時点でプレイヤー②の負けが確定となり、ベット額は全て回収されます。
これでプレイヤーのターンが終わりました。次にディーラーのターンに移ります。
ディーラーはまずホールカードを表向きにします。
ディーラーのハンドは9・2で合計11となりました。ディーラーはハンドの合計が17以上になるまでヒットするルールとなっているので、無条件でヒットします。
6を引いてハンドの合計は17となりました。この時点でハンドの合計が17以上になったのでディーラーは強制的にスタンドとなります。
結果、ハンドの合計はプレイヤー①が18、ディーラーが17となったので、合計の大きいプレイヤー①の勝ちとなります。
プレイヤー①はベット額に対して2倍の配当を受け取ります。
以上でゲームの1回のラウンドが終了となります。
ブラックジャックは、このラウンドを繰り返しながらチップを増やしていくゲームです。
実際のカジノではテーブルごとに最低ベット額が設定されています。自分の予算に応じてテーブルを選んでゲームを楽しみましょう。
ベーシックストラテジーを覚えよう
ブラックジャックではベーシックストラテジーという戦略の考え方があります。
これはプレイヤーがいかに勝つかということにフォーカスした戦略の考え方で、これを覚えることによりプレイヤーは勝率を格段に上げることができます。
例えば、下のストラテジーチャートは有名な考え方です。ハンドの状況ごとに、プレイヤーの選択すべきオプションを示しています。
例えば、プレイヤーのハンドが5・7で合計12、ディーラーのアップカードが3の時、プレイヤーはヒットを選択することが戦略的に正しいということが分かります。
戦略的に正しいというのは、そのオプション(上の例ではヒット)をすることの期待値が他のオプションよりも大きいということを意味しています。
少し数学的な考え方にはなりますが、期待値の大きい行動を続けるほど最終的に勝つ確率が高くなります。この点はぜひ覚えておきましょう。
もう少しベーシックストラテジーについて詳しく知りたいという方は、以下の本が分かりやすくておすすめです。
※Amazonが比較的在庫多めです。
ディーラーを目指している方にもおすすめです。カジノによってはこのベーシックストラテジーのチャートを公開しており、初心者のお客様からしばしば質問を受けることもあるためです。
「ストラテジー通りにやっているのに勝てない。。」
「ストラテジーを知らないビギナーだけど強運の持ち主。」
そんなことが分かり、お客様の気持ちをより深く理解することにも繋がります。
余裕がある方はぜひ勉強してみて下さい!
まとめ
ブラックジャックのルールと遊び方についてできるだけ分かりやすくご紹介してきました。
内容をまとめると下のようになります。
- ゲームの目的:
ディーラーを倒すこと - カードの数え方:
2~10は数字通り、J,Q,Kは10、Aは1or11としてカウント - 勝敗の決定:
-ハンドの合計が21以下でディーラーよりも大きくなれば勝ち
-ディーラーがバーストしたら勝ち - ゲームの流れ:
-2枚ずつカード配布
-プレイヤーがオプションを選択実行
-ディーラーがヒットorスタンド実行
-ハンドの合計で勝敗が決定 - オプションの種類:
-ヒット:カードを追加
-スタンド:カードを追加せず確定
-ダブルダウン:ベット額2倍&1枚だけカード追加
-スプリット:ベット額2倍&ペアを独立のハンドに分割
-インシュアランス:ディーラーがBJであることにベット
-イーブンマネー:自分がBJのとき戦わずに配当2倍を獲得
-サレンダー:降参しベット額の半分を享受
いかがでしたか?
ルールが理解できたらぜひ実際にゲームを体験してみて下さい。
海外のカジノの他にも、日本のアミューズメントカジノやカジノスクールの体験会でプレイすることができます。
特に、日本カジノ学院のオープンスクールでは講師が1:1でゲームを行ってくれるので楽しみながら理解を深めることが可能です。
純粋にブラックジャックをやりたいという方も、カジノディーラーという職業に興味があるという方もおすすめです。スマホで簡単に申し込みできるので、ぜひトライしてみて下さい!
▼関連記事▼